近年の働き方改革や勤務の多様化により、業務の効率化がますます必要になっていますよね。そんな中で、事務を自動化するRPAを中小企業でも導入できないか検討されている方もいるかもしれません。

RPAは一般的な業務アプリと違い、具体的に何をどうすれば自動化できるのかわかりにくいと感じられる方も多いです。大企業に導入事例の多いRPAの費用対効果はどうなのか、またIT人材が少ない中小企業にとって手に余るのではと懸念する方もいるかもしれません。

ぜひ、この記事でRPAの仕組みや、取り扱いに気をつけたい点を踏まえて、自社に適したRPAの検討を始めましょう。

そこで今回はRPAを中小企業が導入するにあたって、最低限、押さえておくべき点をお伝えします。

RPAとは

ロボットのイメージ

RPAとは、パソコン作業の自動化ツールです。RPAに作業手順を設定して、人の代わりに操作させます。この作業の手順設定において、プログラミングの知識がなくてもで設定ができる点が特徴です。

RPAにはシステム入力など、一まとまりの作業を覚え込ませることができ、大量かつ長時間の作業でもペースを落とさず正確にこなしてくれます。このため、RPAは定型・反復作業が得意で、その作業品質を担保できるでしょう。またこのような一連の作業設定を施した自動化システムの一つ一つを「RPAロボット」と称します。RPAとRPAロボットの違いは、ロボット生成ツールとすでに生成されたロボットの違いで、RPAロボットはシステムデータの確認・転記などの比較的単純な作業に使われます。

今、RPAを中小企業に導入すべき理由

人手不足のイメージ

今、RPAを中小企業に導入すべき理由は2つ。「働き方改革」と 「人材不足」です。2014年から長らく求人数が求職者を上回る状態が続き、2021年に入っても人材の逼迫傾向は変わりません。さらに労働時間の削減により、仕事量は変わらないまま、短時間で業務を遂行しなくてはならなくなっています。しかし臨時要員で労働力を補充しようにも、人材市場の状況からみて難しいでしょう。特に中小企業は求職者の認知度が低く、求人しても応募者が集まりにくい問題があります。

このような問題は業務分担を個人から組織分担の体制に移行することで、ある程度軽減することは可能です。しかし、人手が限られる中小企業には大企業のような体制は敷けません。そこでRPAを活用すれば、人員や時間に縛られず、業務効率化を進められます。パソコン事務に手を取られて日々の業務に支障が出ないよう、中小企業はできるだけ早くRPAを導入しましょう。

RPAを導入するメリット・デメリット

効率的なイメージ

ここで、RPAを中小企業が導入するメリット・デメリットを確認します。

メリット:コスト削減、作業効率アップ

人手が取られる事務作業をRPAで自動化すれば、人件費を削減できます。また人が作業品質を維持するには休憩が必要ですが、RPAならば昼夜問わず、休みなく長時間動作させることも可能。これによって、作業効率を格段に向上させられます。

デメリット:停止リスク、ブラックボックス化

RPAを戦力化できても、何らかのトラブルで停止するリスクがあります。その場合、人海戦術による処理が困難だと、業務停止に陥ってしまうでしょう。RPAの運用管理担当が一定の人材に偏ると、異動や退職等で運用ノウハウが散逸し、RPAがブラックボックス化する恐れがあります。

これらを防ぐには、現場にRPAロボットの運用・保守管理を一定程度任せたり、文書化による共有が有効です。

中小企業におすすめのRPAツール

パソコンのイメージ

数あるRPAのなかでも、中小企業におすすめの製品を2点紹介します。

WinActor

WinActorは国内シェアトップの国産RPAツールなので、すべて日本語表記です。他の海外製のRPAは英語表記であることもあるので、これなら安心ですよね。WinActorは1ライセンス、パソコン1台から使えて、一部業務からのテスト導入も可。サーバー運用で多数のパソコンに作業をさせたり、集中管理も行えるため、大量の帳票処理の自動化など大規模運用も可能です。

RPAロボットの作成には、操作手順を一つ一つ細かく設定していかなくてはなりません。その点、WinActorは自動化ソフトが初めての中小企業でも使いやすく、手段がさまざま用意されています。人が操作してRPAに手順を記憶させる機能や、よく使う操作を部品化した「ライブラリ」があり、プログラムに慣れていない人でもRPAロボットを作成できるようになっています。

参考までにWinActorの導入費用の目安を紹介します。WinActorにはパソコン版と、サーバー版があります。 

  • ノードロックライセンス(パソコン1台あたり):フル機能版:約90万円(1年間)/実行版 :約25万円(1年間)
  • フローティングライセンス(管理サーバー込み):フル機能版1台+実行版2台:300万円~(1年間) 

なお、希望構成の料金はベンダーに問い合わせましょう。

アシロボ

RPAで中小企業が業務を自動化するといっても、導入負担や委託コストが重いのでは意味をなしませんよね。アシロボは習得と操作の容易さ、契約しやすいロットと料金設定のRPAで、中小企業に人気があります。

アシロボはわずか7時間半で使い方を習得でき、操作画面も3面のみと極めてシンプル。そのためRPAロボットの作成・操作改変・保守をすべて内製化できます。つまり、委託は不要なので改修や保守作業に何日も待たされることもありません。アシロボならば低コスト運用と真の業務効率化を実現できるでしょう。

また社内にITツールが野放図に跋扈する「シャドーIT」の抑止に努められます。シャドーITでは不適切な使い方の横行やツールの放棄、それにともなってセキュリティリスクが生じることもあります。しかしアシロボなら、RPAの動作日時と操作を記録する「ログ取得」により、全挙動の監視が可能で勝手な利用を許しません。中央統制管理により、従業員や現場の独断でロボットの作成や変更ができないから安全に運用できます。

最後に、アシロボの導入費用の目安を紹介しましょう。アシロボはパソコン2台分のフル機能版を月ぎめで契約します(初回契約期間は6ヶ月、それ以降は月単位)。初期費用は20万円で、1アカウント月5万円のワンプライスの明瞭会計です。

 

RPAを導入するまでの流れ

調査のイメージ

RPAを中小企業が導入する流れはおおむね以下になります。

  1. 調査・シナリオ作成
  2. テスト導入とルールの整備
  3. 本格導入

はじめにRPAロボットに任せたい業務を調査・選定し、一部の業務においてロボットを構築・試行します。次いでテストを実施して運用における問題を抽出、本格展開を前に社内ルールを定めていきます。RPAはトラブルが起きないよう、一斉導入せず段階的に展開していきましょう。

RPAを導入する時の注意点

話し合いのイメージ

RPAを中小企業が導入するにあたり、注意したい点をとりあげます。

RPAを扱う素養が必要

「RPAは専門技術なしで使える」と評判ですが、一般的な業務アプリと違い、RPAを扱う素養は必要です。具体的には、RPAロボットの作成・改修にあたって、業務の理解と分析、ロボットが構築できる能力が必要です。したがって、事務業務に精通していればRPAが運用できるわけではないことに注意しましょう。ただしRPAについて知らなくても、ベンダーや導入支援会社のサポートを受けられるので、うまく活用していきましょう。

現場で対応できるのが望ましい

RPAロボットをなんとか戦力化できたはいいものの、誤動作などのトラブルが起こらないとも限りません。思わぬ業務停滞を招かぬよう、一定の保守や改修ができる人材を現場に配置するのが望ましいです。たとえば、RPAの組み立て構造がわかっていて、かつ既存のRPAと現場の業務プロセスとの対応関係を理解できる人です。それにはある程度の知識や訓練が必要となるでしょう。

当社ではそんなRPA導入の支援を行っているので、不明点や興味がある場合は遠慮なくご相談下さい。

さて、今回はRPAを中小企業が導入するにあたって、最低限、押さえておくべき点をお伝えしました。

RPAとは事務の自動化ツールのことで、実際の作業は「RPAロボット」が実行します。RPAを活用すれば中小企業の労働力不足を補うことができるでしょう。RPAでコスト削減や効率化を実現できますが、運用保守体制を整えないと業務停止や属人化のリスクが生じます。

【中小企業におすすめのRPAツール】

  • WinActor :大規模運用も可能な定評のあるRPA 
  • アシロボ :導入・操作の容易さ、手頃な料金制

RPA導入の流れは「調査・シナリオ作成」→「テスト導入とルールの整備」→「本格展開」です。特に対象業務の選定と分析、ロボットの組み立てには、RPAや業務分析の知識が必要に。RPAの円滑な運用のためにも、ある程度の現場対応ができる体制構築が望ましいです。

もちろん、業務量が今落ち着いているのでRPAは必要はない、と感じる中小企業の方もいるかもしれません。しかし、今のうちにRPAによる業務自動化と効率化を進めれば、新しい時代の変化にも対応できる可能性が上がります。ぜひ、RPAで業務の効率化のスタートダッシュを切りましょう。